
突然ですが、皆さんは生命保険に入ってますか?
もし入っているのなら、どんな理由でしょうか?
最近はこんなふうに感じている方からの、ご相談が増えています。
もしもあなたが今加入している保険について、同じように感じているのであれば、まずは簡単な用語だけでも覚えておくことをおすすめします。用語を理解した上で自分の保険を見直すと、不要に加入していることに気付けるかもしれません。
この記事では保険について必要な知識を具体的に7つの分野に分けてお伝えします。保険は正しく加入すればもしもの時に備えられて心強いのですが、複雑でほったらかしにしてしまいがち。記事の内容を踏まえて保険を見直すことで、無駄な支出を減らすことができるかもしれません。
もちろんこれから保険を検討している、という方も是非読んでみてくださいね。
もくじ
分野①:そもそも生命保険って何?

生命保険とは?
保険とは、多くの人からちょっとずつお金を集めておき経済的に損失があった人に対して集めたお金の一部を支払うというものです。
自動車保険や火災保険など○○保険というものを聞いたことがあると思いますが、どの保険であっても基本的にはこの原則に基づいています。中でも生命保険は経済的な損失を人の死亡(場合によっては生存、病気等)と捉えています。
加入者全員からお金を集めておき、死亡された方のご遺族に対して集めたお金の一部を支払っています。また、保険会社は加入者から集めるお金と支払金額は一致するようにすることを原則としています。
例えば、ある年齢の男性が100名いたとして、このうち年間2名が亡くなるとします。亡くなった方のご家族には100万円が支払うとすると、保険会社は100名の方からいくらのお金おを集める必要があるでしょう?
保険会社が支払うお金=100万円 × 2名=200万円
保険会社へ支払うお金=200万円÷100名=2万円(=月1,700円程)
いかがでしょうか。この場合は100人の加入者から毎月に1,700円程のお金を集める必要があるということです。
実際は、保険会社の取り分(働く人へのお給料やオフィスの賃料など)がかかるので、こんなに単純ではないですが、万が一のことがあった場合には100万円を受け取れるというのが生命保険です
分野②:払うお金と受け取れるお金

保険の仕組みとは?
保険がどのようなものなのかを理解できたところで、生命保険で払うお金と受け取れるお金に関して解説します。簡単な言葉がほとんどなのでしっかり覚えておきましょう。
保険料と保険金
「保険料」と「保険金」の違い、わかりますか?!
似たような言葉ですが、それぞれ意味が違うので説明してみますね。
・保険料:あなた→生命保険会社へ払うお金【あなたの財布から出ていくお金】
・保険金:生命保険会社→あなたへ払うお金【あなたの財布に入ってくるお金】
保険料の金額は保険の種類や入ってくるお金の金額、保険の期間、加入時点の被保険者の年齢・性別など様々な要因で決定されます。
※被保険者の説明は分野③で詳しく説明します
保険料を支払う期間も「保険が続いている間ずっと」や、「10年間」など契約時に設定することができます。支払い方法は口座振替やクレジットカード、最近ではQRコード決済など多くの方法が可能になっています。
保険金の金額は自分で選べることが多いのですが、どんな時に支払われるのかは保険の契約によって異なります。この辺りは分野③で詳しく解説するので詳しく知りたい方はこのまま読んでみてください。
同じような意味で「給付金」という言葉がありますが、入院や手術をしたときに生命保険会社からお金が払われる場合などに給付金といわれます。最も大きな違いは以下の通りです。
・保険金:一度しか支払われず、支払い後は保険が消滅する
・給付金:何度も払われるため支払後も保険は継続する
給付金については入院や手術を何回かすることはあり得るので、なんとなくイメージがつくのではないでしょうか。
解約返戻金(かいやくへんれいきん)
「解約返戻金」とは保険を途中で解約したときに生命保険会社から払われるお金です。
保険会社は将来あなたのご家族へお金を支払うために、保険料の一部を貯めています。もし途中で解約されたときは貯めてたお金は加入者へ返却されます。このお金を解約返戻金といいます。
加入直後に解約した場合や契約の内容によっては全く発生しないことがある反面、長期間加入した場合には支払った保険料の総額を上回ることもあります。これは生命保険会社が集めたお金で資産運用をした利益分が合わさっているからです。
解約することで加入していた保険の効力は無効になってしまいますが、余分な保険に加入していることがわかったら遠慮なく解約するようにしましょう。
それではあなたが今、解約すると、どのくらい解約返戻金支払われるのでしょうか?
解約返戻金がどのくらい支払われるかは保険会社に問い合わせれば教えてくれます。また、保険会社によってはweb上で計算できるサービスを提供しているのでHPなどから検索してみてくださいね。
分野③:保険に関連する人々

保険に関わる人の相関図
次に保険契約に登場する人々がどんな役割を持っているのかについてまとめました。あなたが加入している保険は誰がどのような役割を持つのでしょうか。確認してみましょう。
契約者
生命保険会社と契約を直接結ぶ人のことを「契約者」といいます。保険料を払う義務を持っていますし、保険契約の解約や内容の変更を保険会社に請求する権利を持っている唯一の存在です。
被保険者
生命保険の対象となる人のことを「被保険者」といいます。この方が亡くなった場合などに保険金が支払われます。
必ず契約者と一致する必要はなく、契約者があなた自身、被保険者が奥さん(旦那さん)といったことも可能です。この場合、被保険者である奥さん(旦那さん)に何かあった時に保険金が支払われますが、契約者であるあなた自身に何かあった時には何も支払いされません。
また、被保険者からの申し出では解約や内容の変更の請求はできないので、契約者自身が請求するようにしてください。
受取人
「受取人」は名前の通り保険金を受け取る人です。誰が受け取るかによって、保険金に対する税金が変わるため重要な役割を持っています。
その分、定期的に見直しをすることが大切です。
例えば、以下のような場合は誰に保険金が支払われますか?また、あなたが同じ状況だったら誰に保険金をもらってほしいですか?
- 独身時代に生命保険に加入、受取人はとりあえず親御さんを設定した
- 5年後、結婚した。毎日忙しく、保険の手続を忘れて受取人を変更しなかった
- さらに2年後、子供が生まれた。ますます忙しくなり受取人を変更しなかった
- さらに1年後、あなた自身が交通事故で亡くなった
さて、いかがでしょうか?
この場合、保険金は親御さんに支払われます。あなたはそれで良いでしょうか?
もちろん親御さんも大切ですが、できれば残された配偶者やお子さんにお金を残したいと思うのではないでしょうか?
配偶者が義理のご両親と良好な関係を築けていればまだ良いですが、お金のことはトラブルになりやすい事項です。あなたを失って悲しんでいる配偶者やお子さんに余計な負担をかけてしまわないようにぜひ受取人も重要だということを理解してもらえればと思います。
分野④:死亡?生存?保険の種類
保険金が支払われる事項は被保険者の死亡や生存など様々あります。ここでは代表的な保険について解説しています。
どんな場合に保険金が払われるのか、ご自身が加入されている保険と照らし合わせて確認してみてくださいね。
死亡保険

定期保険と終身保険の違いとは?
被保険者の方が亡くなった時に保険金が払われるものをまとめて「死亡保険」といいます。死亡保険の中も保険期間に応じて、大きく以下の二つにわけることができます。
・保険期間があるもの:定期保険
・保険期間がない(一生続く)もの:終身保険
定期保険はよくテレビCM等でも耳にする「掛け捨て」のものです。何もないまま保険期間を過ぎれば、ただ契約が消滅してしまうだけで支払った保険料は無駄になってしまいますし、解約返戻金も通常ほとんどありません。
ただし、終身保険と比べると保険料はかなり安くなっています。
多くの保険会社では、定期保険の保険期間が終わった時は「更新」という形で保険契約を継続することができる制度を設けています。この時は保険料は上がってしまうことがほとんどです。少し先の話かもしれませんが、加入している方は「更新する」か「更新しない」かを決めておくことをおススメします。
保険される期間が限定されている定期保険に対して、終身保険は一度加入したら解約をしない限りいつかは必ず保険金が支払われます。また、保険会社も必ず支払う必要があるため、ある程度の期間が経過してから解約することで解約返戻金も支払われます。
メリットが多い終身保険ですが、保険料は定期保険と比べると割高になってしまいます。
どちらが良いというものではないので、それぞれの特徴を理解して保険を選択することが重要です。月々の保険料の支払を少なくしたいけど保障がほしいという方は定期保険の方が良いかもしれません。
生存保険

生存保険とは?
「生存保険」は「xx歳まで被保険者が生存していれば保険金が支払われる」というもので、途中で亡くなってしまったときには保険金などは支払われません。その場合、多くは一時金という形でこれまで支払ってきた保険料の合計額程のお金が支払われますが、保険金よりは少額となってしまいます。
単純な生存保険として取り扱っている商品はあまりないのですが、個人年金保険は代表的な生存保険の1つです。60歳まで保険料を払い続ければ、生存している限り毎月年金が支払われます。
また学資保険なども生存保険の代表的なものです。保険料を支払っておくことでお子さんが入学、進学するタイミングで一定の金額を受け取ることができます。
生死混合型保険
死亡保険と生存保険を合わせた「生死混合型保険」というものもあります。〇歳まで生存していれば保険金を支払われ、もしそれまでに死亡した場合にも保険金を支払われる「養老保険」という商品が代表的です。
もしもの時の保障と貯蓄を両立できるためメリットは大きいのですが、その分保険料は割高になってしまいます。
また、もしもの時の補償をより手厚くするために「特約」という形で定期保険をオプションでつけるような商品が昔から多く売れています。
例えば、定期付養老保険というものがあります。

定期付き養老保険とは?
上記の図の通り、保険金額が2段階に別れています。
①養老保険部分(緑色)+定期特約部分(青色)
②養老保険部分(緑色)のみ
①の期間に亡くなってしまった場合にはより大きな死亡保険金が支払われ、②の期間に入ってからは養老保険部分のみの保険金が支払われます。
定期特約が終了してしまうタイミングをお子さんの大学卒業に合わせて加入することで在学期間中にもしものことがあった時に備えるという方が多いようです。
第三分野の保険
人の生死に関連した保険だけでなく、入院や手術、ガンといった病気に関連した事柄を補償する商品もあります。医療保険やガン保険などTVのCMで一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。こういったものを「第三分野の保険(※)」といいます。
これらの商品は、あなたが毎月支払っている社会保険などと重複する部分が多くあります。企業にお勤めの方であれば会社の健康保険組合でもより手厚い補償があるかもしれません。
もしも既に加入されている方やこれから加入を検討される方はその辺りを調べてから加入するようにしてください。
※人の生死に関わる生命保険が第一分野、自動車保険や火災保険などの物に関する保険が第二分野、そのどちらでもあるような保険が第三分野と呼ばれています。
分野⑤:保険で節税?生命保険料控除の話
生命保険は支払った保険料に応じて節税効果が受けられるという制度があります。会社勤めで生命保険に加入されている方であれば年末調整の時に年間の生命保険料支払額を記入しますよね?
あれがこの制度を利用するための申請なんです。ここでは「生命保険料控除」とはどんなものなのかについて説明したいと思います。
そもそも税金ってどうやって計算されているの?
生命保険料控除に関する説明の前に、所得税や住民税がどのように計算されているのかについて簡単に説明します。
税金の計算は以下の手順で実施されます。
①:総収入から経費(お勤めの方は給与所得控除、自営業の方は必要経費)を差し引きする
②:①の結果から、様々な控除(社会保険料控除や基礎控除、生命保険料控除)を差し引きする
③:②の結果に応じて所定の税率(※)を掛け算して、税金を求める
※所定の税率については国税庁のHPを参考にしてみてください。
生命保険料控除とは?
さて、「生命保険料控除」とはどのようなものでしょうか。
ひとことでいえば前述の②を計算するときに支払った保険料の総額に応じた金額も含まれるという制度です。そう聞いても難しいと思いますので、先ほどの税金の計算の内容も踏まえて図示してみました。

簡単!生命保険控除の仕組みとは?
①のことを所得、②のことを課税所得といいます。課税所得を下げることで税率が下がりますし、税金も少なくなります。当然、その年に支払った保険料の金額が多ければ多いほど生命保険料控除の金額は大きくなります。
支払った保険料から生命保険料控除額を求める式は以下のHPから参照してみてください。
しかし、この控除を得るために生命保険に加入することは本来の目的とずれてしまうのでなるべく避けるようにしてください。
節税のために支出を増やしてしまっては本末転倒ですよね。
分野⑥:何ができるの?補償内容を途中で変更する場合
加入から保険の終了までの期間が数十年と長くなることが多い生命保険ですが、その間にあなたやあなたの周りの環境は大きく変化するはずです。これらの変化に対応するために生命保険では保険の内容を変更することができます。
どんなことができるのかについて、代表的なものをここではまとめてみました。少し重複する内容もありますが、改めて読んでみてください。
解約
先ほども少しお伝えしましたが、保険契約を途中で辞めることを「解約」といいます。解約することで解約返戻金が支払われる代わりに、補償は特約も含めてなくなってしまいます。
一度解約すると、もう一度同じ内容の保険に入ろうと思ってもその時の健康状態によっては保険会社に加入を断られてしまうことや、入れたとしても保険料が高くなってしまうということは理解したうえで解約するようにしてください。
なお、特約が付いている場合は特約だけを解約するようなこともできるので、一度加入している保険会社のHPなどを見てみてくださいね。
延長、払済
この2つは「保険料の支払を止めたい!けど、保険契約がなくなるのは不安…」という場合に役に立つ手続です。

保険料の支払いを止める二つの方法
どちらも保険料の支払を止めても契約を継続することができるというメリットがありますが、保険期間や保険金額が変わります。

保険の延長、払済のメリット・デメリット
養老保険のように貯蓄性が高い保険に加入していた方が払済をすることで、浮いたお金で定期保険に入りなおしたり、ご自身で資産運用することで結果として収支が良くなったという方もいます。
契約者貸付
生命保険会社からお金を借りることができます!と言うと意外ではないでしょうか?
これまでもお伝えした通り、生命保険会社は支払いが発生するのに備えて、少しずつお金を貯めているので、このお金から借りることができます。もちろんお金を借りることなので利子がついてきますが、カードローンやキャッシングよりも少ない利率となる傾向があります。
もし、急な出費がかさんだ時にも生命保険が役に使うことができる機会があるかもしれませんね。
ただし、ずっと「契約者貸付」を返済しないでいると利子が膨れ上がります。もしも解約返戻金額を上回ると、返済するまでは保険契約が無効になるという「失効」という状態になります。当然その期間に万が一のことがあった時は保険金は支払われません。
返済することで失効した状態を戻すこともできますが、失効している期間が長くなるとできなくなってしまいますので、貸付制度を利用するときは注意するようにしましょう。
分野⑦:生命保険を見直したい、いつ?どこを見ればよいの?
ここまで保険に関する知識をまとめてきました。ここからは保険を見直すタイミングや確認するべき観点についてまとめています。
分野①~分野⑥で解説した内容を踏まえて、「どんな保険が」「何のために」必要なのかを説明できるように見直ししてみましょう。もしも、説明できない保険があったら、もしかしたら余計な保険に入っているかもしれません。そういった場合には遠慮なく解約してしまいましょう。
タイミング
一度、加入したきりまったく見直しをしていなくて保障の内容を忘れてしまっている人は多いです。一般的に以下のタイミングで見直しをする人が多いです。これらのタイミングがあった時はこの記事を思い出してみてくださいね。
この記事を読んだらすぐに見直しをしましょう。「やらなきゃな・・・」と思っても、すぐにやらないと忘れてしまうものです。今、あなたが自宅にいるのならすぐに保険に関係する書類を持ってきてどんな保障をしてくれる保険なのか調べてみましょう。
出先にいるという方は、最近は契約内容の照会や解約返戻金を計算できるサービスを提供している保険会社も多いです。
あなたが加入している保険会社もそういった会社ではないか調べてみるのも良いでしょう。
結婚は大きなライフイベントなので保険を見直す良い機会です。幸せいっぱいな楽しい時期ですが、お金のことを少しでも考えるようにしてくださいね。
具体的な手順としては、まずお互いがどんな保険に加入しているかを確認しましょう。独身で保険に加入している人のほとんどは受取人を親御さんにしています。そのままにしていると、万が一の時があったときにお相手が保険金を受け取れず不幸になってしまうかもしれません。
次に、長期的な将来のことを話し合ってみましょう。
「この時期にはいくらくらいのお金が必要になる」
「こういうことで大きな出費があるかもしれない」
などを明確にしましょう。そのどこかでもしものことがあったらどのくらいお金が必要になるか考えてみて、二人で同じ思いを持てるようにしましょう。
新たな家族として子どもが生まれることは、人生でトップレベルに嬉しい出来事かもしれないですね。子供の成長や一緒に過ごせる様々な思い出はとても良いものだと思います。
しかし、お金に目を向けると生活費が増えますし、将来的には教育資金が必要になるなど、良いことだらけとは言えないです。そんなときに万が一のことがあったらどうなってしまうでしょうか。
残されたご家族は日々の生活に精一杯になって、お子さんに十分な教育を受けさせてあげる余裕がなくなったり、楽しい思い出を作ることができなくなってしまうかもしれません。
もしもの時に備えて子供が生まれたタイミングでも保険の見直しをするようにしましょう。結婚したときに見直していたとしても、子供が生まれることで二人のころに比べたら支出は増えますが、収入は増えているのではないでしょうか。
家族が増えたこのタイミングでも保険を見直すことは大切なことです。
転職により勤め先が変わると心機一転がんばろうという気になりますよね。新しい環境や新しい人間関係など刺激的なことが続きます。そんなタイミングにも保険の見直しが必要です。
転職したことで収入が増えればまだ良いのですが、減った場合は保険料の支払が重荷になってしまうかもしれません。生活を圧迫しないよう分野⑥で説明したような払済や延長をしたり、思い切って解約する等、支払を抑えることも視野に入れながら検討してみてください。
また前の会社が福利厚生の整った会社だった場合はそれがなくなってしまうことにも注意が必要です。
死亡弔慰金や死亡退職金があったような会社に勤めていて、それらを含めたプランニングをしていた場合は代わりとなる手段が必要になってきます。転職すると就業規則が変わりますし、社内の福利厚生制度も各社様々ですので、色々調べた上で、その時の状況にあった保険を選択するようにしてください。
子供が独立すると、生命保険に求める役割が大きく変わります。子供の学費という人生でもトップレベルに大きな支出を乗り越えたことになるので、これからは夫婦二人が安心して過ごすことができるだけのお金があれば良いということになります。
保険料の支払を少なくするために解約したり、年金額を増やすために個人年金に加入されたりと様々な選択肢があります。
もしかしたら、十分なお金が手元にあれば保険は不要になるかもしれません。このタイミングで保険を見直してみましょう。
見直しに必要なステップ
保険の見直しの重要性についてはご理解いただけたでしょうか?ここからは具体的に見直しとはどんなことをすれば良いのかについてまとめてみました。

保険の見直し5ステップ
まずは今、どんな保険に入っているのか確認してみましょう。
・毎月支払っている保険料はいくら?
・どんなことがあった時に保険金が支払われる?
・何歳まで保障される?
・何歳まで保険料を支払わなければいけない?
・何のためにこの保険に入っている?
…など
確認しなければいけないことはたくさんありますが、契約時に「保険証券」や「ご契約のしおり」というものを受け取っていると思います。
これらは「どんな保険に入ってますよ」というのを説明しているもので、特にご契約のしおりは保険に関する知識が少ない方でも理解できるように簡単な言葉で書かれています。
失くしてしまったという方は、保険会社のHPで公開されていることが多いので一度調べてみましょう。
今の保険の内容がわかったら、次は将来必要になるお金を計算してみましょう。
・収入と支出のバランスを考慮して、大きな支出に備えることができるか?
・もしものことがあった時も生活が続けられるか?
という観点で見てみましょう。
すごく先の将来のことであれば、保険に頼らず自分でお金を用意するというのも選択肢の1つです。お金の運用や投資に興味がある方はこちらの記事も参考にしてみてくださいね。
必要な保障がわかったら、民間の保険会社だけでなく、別の方法で賄うことができないか考えてみましょう。
日本の健康保険はかなり手広く、手厚くカバーされています。例えば病気や事故にあって医療費が高額になった場合も自己負担分は一定の金額に抑えられたり、障害を持ってしまって仕事ができなくなった場合は年金が支払われたり様々な保障があります。
企業にお勤めの方であれば会社の健康保険組合について調べてみましょう。あまり調べていない人が多いのですが、実は申請を出すことで多くの給付を受けることができます。会社によって様々な制度があるので必ず役に立つと制度があるはずです。忘れずに確認するようにしてくださいね。
①~③をやっても保険に加入する必要だと考えるようであれば、なるべく早く保険に加入しましょう。その時には支払う保険料はどの程度ならば家計を圧迫しないか考えてみましょう。
参考程度の情報ですが、生命保険文化センターの調査によれば世帯ごとの保険料の支払額平均は年間38.2万円(月3万2千円)です。これ以上だから多い、これ以下だから少ないというものではないので、ぜひご自身にとって支払いきれる保険料を設定してみてくださいね
ちなみに保険に加入するのには必ず保険会社でなくてはならないということはなく、共済という手段もあります。同じような保障であっても共済の方が保険料が安い場合もあるのでまずは調べてみましょう。
最後に必要な保険には加入、不要な保険は解約などの手続きをしていきましょう。
解約するときには、営業の方から違う形を提案されるかもしれません。それでもあなた自身が判断してきたもの以上の形はないはずですので自信を持って断ってしまいましょう。
もし断り切れる自信がないという方はコールセンターに連絡して解約を申し入れれば、対面で保険会社側の人と会うこと解約できると思うので、会社のHP等を調べてみてくださいね。

いかがだったでしょうか?
生命保険に関して知っておきたいことを分野ごとに紹介してみました。
あなたが加入されている保険がどのようなものなのか理解することができましたか?
また、何のために加入しているかが明確になったでしょうか?
保険に加入していると定期的にお金を払うことが必要になるため、一回の支払いが少額であっても、一生で考えるとかなりの金額になります。不要な保険はぜひ解約して、豊かな生活を過ごせるようにしましょう!
こんにちは!
Financial College事務局長の若木です。