
もくじ
苦しいだけの老後を迎えないために
お金に困る老後を、あえて歩みたい人はいませんよね。
どうせならお金に困らず、旅行へ出かけたり、美味しい物を食べたりする老後を迎えたいものです。
では、そんな素敵な老後を迎えるためには、一体毎月いくらくらい貯金をしておけばいいのでしょうか?
ズバリ、毎月15.8万円です。
もしかしたら「そんなの無理に決まっている」とか「手取りよりも多い……」と思ったかもしれません。
しかし、貯金を始める年齢や、独身か既婚者かなどの差はありますが、理想とする毎月の貯金額は15.8万円になっています。
老後に必要な貯金額|毎月15.8万円を貯めなければならない理由
総務省の家計調査結果によると、1か月の生活費は世帯で約28万円。
これをベースに考えていきます。
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28万円×12か月
=336万円
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これが年間でかかる生活費。
仮に、定年後
65歳から85歳まで
20年生きるとしたら…
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336万円×20年
=6720万円
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これが老後にかかる費用。
ちょっとビックリする数字ですよね
それでは現在の貯金額と
老後必要な金額との差は
いくらになるか。
仮に、現在貯金が
【1000万円】
あるとしましょう。
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6720万円-1000万円
=5720万円
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ではこの老後に必要な金額を貯めるため
必要な年間貯金額は?
仮に、現在【35歳】だとすると、
65歳まで残り【30年】です。
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5720万円÷30
= 190万円/年間
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つまり1年間に
190万円の貯金を
しないといけません…
では、年間で190万円貯金するために
月々貯金しなければいけない額は
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190万円÷12ヵ月
=15.8万円
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ということで、まとめると…
もし仮に、今35歳で、貯金が1000万あったとしても
定年後65歳から85歳
を生きるため『だけに』
毎月【15.8万円】
の貯金が最低でも必要となります。
いつから?
そう、今月からです(苦笑;
そして、あくまでもこれは
ひとつの例でしかありません。
ぜひ一度時間をとって【 】内の数字を
ご自身のリアルな数字に
置き換えて計算してみてください。
ちょっと頭が痛いかも知れませんが、
ちゃんと自分で把握してくこと、
『自分事』にするのが大切です!
毎月15.8万円の貯金を達成するには
貯金をするには大きく分けて2つの方法があります。それは次の2つです。
1.収入を増やす
2.支出を減らす
収入が増えれば、貯金に回せる金額も増えますよね。でも、そんな簡単に収入が上げられる訳はありませんよね。
そこで、貯金をするためには2番の支出を減らす方向で考えていくのが正解です。
まずは自分の毎月の支出がどれくらいなのかを確認しましょう。
毎月の支出額を確認する
まずは、ざっくりと1~3ヵ月くらいで、どのような支出があったかを思い出してまとめてみましょう。
月の支出は次の9個に分類してチェックしてくださいね。
- 家賃
- 光熱・水道費
- 保険・医療費
- 通信費
- 交通費
- 食費
- 洋服費
- 娯楽費
- 雑費
1~5番までの支出は「固定費」と呼ばれるもので、毎月自動で引き下ろされるものや、会社に行くための交通費など、減らすことが難しいとされている支出です。
6~9番までの支出が「変動費」と呼ばれ、比較的減らす事が簡単な支出になっています。
固定費を減らせば貯金は簡単
支出のうち、固定費がかなりの割合を占めている場合は、固定費を減らす事を考えてみましょう。
たとえば、家賃が高過ぎる場合はもう少し安い地域を探してみることで、ぐっと固定費を抑えられる可能性があります。
他にも、保険を見直したり、通信会社や携帯会社を変えることでも、固定費は減らす事ができます。
固定費は減らせれば減らした分だけ、貯金に回せます。
一度固定費に無駄がないかチェックしましょう。
好きを我慢せずに変動費を減らす
実は貯金をするときには貯金が成功する公式があります。それは「収入-貯金額=支出」という公式です。
たとえば、収入が30万円で毎月15.8万円を貯金する場合は次のように計算します。
収入-貯金額=支出
30万円-15.8万円=14.2万円
14.2万円の中から固定費を抜いたものを変動費につかうことで、貯金は簡単に成功させることができます。
しかし、固定費が高過ぎる場合は、変動費が一切使えなくなってしまうこともあります。
たとえば、月30万円の収入で15.8万円の貯金をした場合、毎月15万円の固定費(家賃や光熱・水道費など)がかかっていては、変動費が一切残りません。
収入-貯金額-固定費=支出
30万円-15.8万円-15万円=-0.8万円
貯金をするときには、固定費を抑えることがとても大切です。
変動費を抑えすぎると、毎日の生活で遊びやご飯を我慢したりなど、かなりのストレスがかかります。
固定費を上手く抑えて、貯金をしましょう。
年収と貯金額は切り離せない関係
毎月の支出が分かったところで、次は年収と貯金の関係をチェックしましょう。
もしかしたら、貯金について次のように考えていませんか?
「毎月の支出はそんなに変わらないし、たまに大きな出費がある程度だから、それなりに貯金は出来ているはず」
それなりの貯金とは一体どれくらいの金額でしょうか?
毎年どれくらい貯金したらいいの?|年間貯金額の目安
実は多くの人は間違った基準で貯金をしてしまっています。
「毎年50万円ずつ貯める!」
「1年で100万円貯める!」
など、目標だけ決めて、収入と比べていないことがほとんどです。
貯金の目標金額を決める時には、年収から無理のない金額を決める必要があります。
年収と比べて、無理のない範囲で貯金できる金額の目安は次のようになっています。
年間収入
貯金目安
300~350万円
80万円/年
350~400万円
100万円/年
400~450万円
120万円/年
450~500万円
150万円/年
500~550万円
170万円/年
550~600万円
200万円/年
表の数字は一人暮らしの独身の場合となっています。
もし、実家暮らしである場合は、月の家賃分を貯金に回せるため、さらに貯金をすることができます。
知ってお得な貯金の3つのコツ
貯金のやり方や目安が分かっても、つい遊びにお金を使いすぎてしまったり、浪費してしまうことは誰にでもあります。
そんなときにストレスを感じずに無駄遣いを減らす、貯金のコツが3つあります。
さっそく紹介します。貯金のコツは次の3つです。
- 無駄遣いを人にチェックしてもらう
- 貯金専用口座を作る
- デビッドカードで支出をコントロールする
それぞれ詳しくお伝えします。
1.無駄遣いを人にチェックしてもらうべし
無駄かどうかの判断って実はとても難しいものだったりします。
自分にとっては必要と感じているものの中にも、他の人から見たら不要な支出があるかもしれません。
また、不動産に詳しい人に家賃の相談をしてみるのもおすすめです。
自分が納得した家賃だったけれど、実際はもっと安くて住みやすい物件に出会えるかもしれません。
もしかしたら、お金に関して相談するのは恥ずかしい事だと思っていませんか?
貯金の上手な人ほど、色々な人に無駄遣いがないか見てもらったり、より安く済む方法を見付けています。
そして、人に相談する事で、客観的な判断をできるようになってきます。
客観的に判断できるようになると「なんとなく貯金している」状態から抜け出せます。きちんと目標を定めた貯金を目指しましょう。
2.貯金専用口座を作るべし
いままであまり貯金をしてこなかった人におすすめなのが、貯金専用口座です。
「飲みの誘いがあって、ついATMでお金を下ろしてしまった」
そんな経験がある方にピッタリな貯金方法です。
貯金をするのに大切なのは、毎月の貯金額をきちんと守ることです。
残念ながら、貯金してもつい下ろしてしまっては、貯金できたことにはなりません。
カードを持ち歩かない貯金専用口座を作る事で「つい下ろしてしまった」ということを防ぐことができます。
3.デビットカードで支出をコントロールするべし
「お金をATMで下ろせないのは心配」という人にはデビットカードがおすすめです。
デビットカードは口座に入っている分だけを使うことのできるカードです。
貯金用口座の他に、デビットカード専用口座を作っておけば、「自由に使っていいお金」を作ることができます。
ただし、いくらでも自由に使えては貯金はできませんので、口座内に入れるお金の量は、貯金額を引いた余りだけにしましょう。
資産運用は最後の手段
お金を失うリスクのある資産運用を無理に行う必要はありません。
日本では珍しい資産運用ですが、海外では資産運用が当たり前に行われているということを知っていますか?
アメリカなどでは、日本よりも保険や年金の制度が少なく、老後の不安感が強いために、「国が守ってくれないから、自分の資産は自分で増やすもの」という考えが根付いています。
つまり海外では、資産運用をしなければ老後が不安だから、リスクがあっても資産運用をせざるを得ないという事情があります。
ですが日本にはこれまで、年金をしっかり払っていれば老後の生活は安泰…といった事実がありました。
そのため、日本人は資産運用でリスクを負うよりひたすら貯金する…という体質が染みついてしまったのです。
日本では自分が持っている資産のうち、50%以上が銀行口座に預けられています。
それにくらべて、アメリカなどの欧米諸国では資産の50%以上を株などで資産運用に回しています。
日本の貯金率が高いという事は、「きちんと貯金しておけば、老後の生活に困らない」ことを表しています。
もし、貯金だけで老後を暮らしていけないのであれば、日本人も資産運用にお金を回さざるを得ないはずです。
資産運用は働かずにお金を増やす事ができる、とても便利な仕組みです。
ただし、資産運用には常に「資産が目減り・なくなる危険性」が潜んでいます。そのため、リスクとリターンを慎重に考える必要があります。
日本で生活している限りは、無理に資産運用を行うよりは、支出が多すぎないようにお金の管理を徹底して、貯金する方がおすすめです。
資産運用より先に、収支改善と貯金体質を
資産運用にはリスクが付きものです。最悪のケースでは、運用している資産が全てなくなってしまうこともあります。
出来る限り、資産運用をしなくても大丈夫なように、日頃の支出を抑えることや、収入を増やす方向で考えるのがおすすめです。
なぜなら、資産運用をしつこく勧めてくる人は、自分自身が運用方法を教える塾を運営しているパターンが多いから。
国が勧めている投資も、投資会社の案件も、すべてはその人達のお金稼ぎの手段にすぎません。
収支改善をし、きちんと貯金ができる体質にしておくことが、一番リスクなくお金を貯められます。
資産運用は、そのあと。
資産運用は、どうしても貯金では目標達成ができないときの最終手段としてあることを覚えておいてください。
まとめ
安心して老後を過ごせるだけの貯金を作るには、早いうちから毎月15.8万円の貯金が必要になってきます。
なぜなら、働き口がなくなる年齢になったときに、働いているときと同じ生活レベルを保つには、それなりの貯金額が必要になるからです。
つまりお金に苦しむ老後を過ごさなくて済むためには、毎月15.8万円貯金しなければならないということになります。
貯金をするには次の2つの方法があります。
- 収入を増やす
- 支出を減らす
収入をすぐに増やすのは難しいので、まずは今の自分が毎月どれくらいの支出をしているかチェックしましょう。
おすすめなのは固定費を減らすことです。毎月確実にかかる固定費さえ減らせれば、娯楽や楽しみに使う変動費を減らさずに貯金をすることできます。
そして、闇雲に貯金をするのではなく、年収に対しての貯金目安を確認しましょう。
年収に見合うだけの貯金をするにはコツがあります。貯金のコツは次の3つです。
- 無駄遣いを人にチェックしてもらう
- 貯金専用口座を作る
- デビッドカードで支出をコントロールする
貯金をしたことがない人や、貯金が苦手な人にも有効な方法ですので、ぜひ取り入れてみてくださいね。
この記事では、お金に不安のない老後を過ごすための、毎月15.8万円をどのようにして貯めるかを解説しています。貯金はちょっとしたコツと、いくつかのテクニックを使うだけで、簡単にはじめることができるんです。
あなたはお金に困らないための、長期的な人生設計をしていますか?
人生の中で、結婚、妊娠、出産、子育て、、、さまざまな大きなイベントが起こります。子供を育てていくうえでは、子供の学費や塾の費用など、毎月出費がかさんでくるものです。
家族旅行や思い出作りのレジャー。どれも楽しいことばかりですが、大きなお金が必要になるのも事実です。
そしてもちろん、老後もお金が必要になります。家族には金銭的に迷惑をかけないたくないですよね。でもそのためには、まとまったお金を残しておく必要があります。
働き口のない年齢になったときに、お金の不安を抱えることはとても苦しいことですよね。なので、早い段階で老後に備えて貯金をしておくことで、お金に不自由しない老後を過ごせるようにしましょう。
この記事では、老後にお金の苦労をすることがないように、若いうちからどのように貯金をしていけばいいのかを解説しています。